「緑茶」とLDLコレストロールの関連性について
「緑茶」とLDLコレストロールの関連性について
健康診断でコレステロール値が高いと指摘されたことはありませんか。コレステロールの中でも悪玉コレステロールが増えると、動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まると言われています。近年、緑茶には、この悪玉コレステロールの値を下げる効果があるのではないかと期待されています。
今回は、緑茶がLDLコレストロールに対し期待できる効果について詳しくお伝えします。ぜひ参考にしてください。
◎コレステロールとは?
コレステロールは血液中の脂質の一種です。コレステロールと聞くと、どうしても悪いものだと思いがちですが、実は髪や皮膚を健やかに保ったり、脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸やホルモンの元となったりする大切な成分なんです。コレステロールには、善玉(HDL)コレステロールと悪玉(LDL)コレステロールがあり、善玉(HDL)コレステロールには、血管(動脈)にたまった余分な悪玉(LDL)コレステロールを回収し肝臓に戻す働きが。また悪玉(LDL)コレステロールには、肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ働きがあります。
◎加齢と悪玉コレステロールの関係
女性は閉経するとエストロゲンという女性ホルモンの値が減少し、コレステロールや中性脂肪の代謝に変化が起こります。その結果、50歳以降の女性は血中の悪玉(LDL)コレステロールが急速に上昇することが良く知られています。また男性の場合は20歳から50歳にかけて、加齢に伴いゆっくりと悪玉(LDL)コレステロールの値が上昇していきます。悪玉(LDL)コレステロールは、生活習慣と深い関わりがあるため、中年期を迎えたら、適度な運動とバランスの取れた健康的な食事を心がけることが大切です。
◎コレステロールが及ぼす悪影響
善玉(HDL)コレステロールが少なく、悪玉(LDL)コレステロールが多い状態が続くと、血管(動脈)の壁に沈着するコレステロールが増え、プラークと呼ばれる柔らかな塊ができます。プラークができると血管の壁がどんどん厚くなり(この状態がいわゆる動脈硬化です)、やがてプラークが破れると血栓ができてしまいます。この血栓が大きくなって脳動脈を詰まらせると脳梗塞に、心臓の冠動脈を詰まらせると心筋梗塞を引き起こします。
◎緑茶とLDLコレステロールについて
緑茶に多く含まれる茶カテキンが食事中のコレステロールの吸収を抑える効果に期待できることが広く知られています。
お茶には8種類のカテキンが含まれ、その中でも特に「ガレート型カテキン」によるコレステロール値低下作用が確認されています。「ガレート型カテキン」は、「LDL(悪玉)コレステロール」を低下させ、「HDL(善玉)コレステロール」には影響しないという、ダイエット効果も大きく期待されています。
また、緑茶に含まれるガレート型カテキンは体脂肪の吸収を抑制する効果も期待でき、消化酵素の働きをブロックすることで脂肪の分解を抑え、「LDL(悪玉)コレステロール」が体内へ吸収されるのを防いでくれます。